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  • 2014年11月04日 古典に学ぶ 信言は美ならず、美言は信ならず
  • 【信言は美ならず、美言は信ならず】

    真実を語ることばは、飾り気がない。飾ったことばは、真実を語らない。行いが正しい者の口は、雄弁ではない。雄弁な者は、行いが正しくない。真の知者は、もの知りではない。もの知りは、真の知者ではない。天の道は、万物を利するばかりで、これをそこなうことがない。これと同じく、聖人の道は、ひとにつくすだけで、自己を主張することがないのである。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店

    【天道はつねに善人に与す】

    国は小さく、人口は少ない。たとい人並みすぐれた人材がいようとも、腕をふるう余地すらない。住民はすべて生命を大切にして、遠くへ足を伸ばさない。舟にも車にも乗る必要がないし、武器も使い道がない。文字を書いたり読んだりするこざかしさを忘れて、ひたすら現在のままの衣食住に満足し、生活を楽しんでいる。手の届きそうなすぐ隣の国とも、絶えて往来しない。これが、私の桃源郷である。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店