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お知らせ

  • 2015年06月15日 古典に学ぶ 王さまと奴隷 その1 / 王さまと奴隷 その2
  • 【王さまと奴隷(その1)】

    周の国の尹という男は財産を増やすことばかり考えていた。尹家の使用人は、朝早くから夜遅くまで休む間もなくこき使われた。 なかに一人の老僕がいた。からだがもういうことをきかなくなった。それなのにおかまいなしに使われた。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店

    【王さまと奴隷 その2】

    昼間はうんうんうなって働き、夜は疲れ切ってぐっすり寝込んでしまう。だが、眠れば心はのびのびとする。 老僕は夜ごとの夢に王さまとなった。民草をしたがえ、国政を統べ、立派な宮殿、豪華な宴会、すべてが思いのままである。 この上ない楽しさであった。そして目がさめれば、またもとの老僕にかえるのであった。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店