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お知らせ

  • 2015年05月18日 古典に学ぶ 人間と禽獣(きんじゅう)その1/人間と禽獣(きんじゅう)その2
  • 【人間と禽獣(きんじゅう)その1】

    一口に動物といっても、形態も知能もさまざまである。だが、形態が異なるからといって知能まで異なるとは限らないし、形態が同じだからといって知能まで同じだとは限らない。 だから、聖人は形態にとらわれず、知能さえ同じならこれを同類と考える。だが、凡人は逆だ。知能は異なっても、形態さえ同じなら仲間にし、形態が異なれば、警戒して仲間外れにする。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店

    【人間と禽獣(きんじゅう)その2】

    体長は五尺ばかり、手足が分かれ、頭髪を生やし、歯を唇でおおい、地上を歩く、これが人間だ。しかし人間には、必ずしも獣の心がないわけではない。 それでもたがいに仲間をつくっているのは、姿かたちが同じだからだ。翼を持ち、角を生やし、牙をむき出し、鋭い爪をもち、空を飛び、地を走る、これが禽獣だ。 しかし、禽獣にも、必ずしも人間の心がないわけではない。このような禽獣が人間に仲間入りできないのも、やはり姿かたちのせいだ。

    (参考:奥平卓・大村益夫訳「老子・列子」):徳間書店