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  • 2016年10月07日 古典に学ぶ 勇気とは正しい事をすること
  • 【勇気とは正しい事をすること】

    勇気は、義のためにふるわれるのでなければ、ほとんど美徳の中にかぞえる値打ちがあるとは考えられなかった。「論語」の中で孔子は、彼のいつもの習わしに従い、勇気を、その否定が何かを説明して定義している。「義を見てなさざるは勇なきなり」。この警句を積極的に言いかえてみると「勇気とは正しい事をすることである」となる。

    (参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館

    【犬死の意味】

    ありとあらゆる危険をおかす、自分の命を危うくする、死の両あごの中へ飛びこむ。こういったことが勇気と同じとされることがあまりにも多い。そして、武人という職業では、こういう無分別な行動一、シェクスピアのいわゆる「生まれ卑しい勇気」が不当にも賞賛される。しかし、武士道の教えにあってはそうではない。死ぬだけの値打ちがない理由で死ぬのは「犬死」と呼ばれた。

    (参考:佐藤全弘訳新渡戸稲造「武士道」):教文館